建て替え大作戦2005
アーバン・コレクションβシステム
ジオ・トリステージU(積水ハウス)
Vol.4(解体工事)
3/13(日)早朝から怒濤のような引越が始まりました。それまでに、もう、運べる荷物は何十回となく、運んでしまっていたので、何とか2トン車2台だけで運べました。
表の部屋はガラクタの山。なんとトラック2台半分のゴミです。。。引越荷物よりも多いような。。。
ガランとした仏間。とても広く見えます。中庭では息子が植木を掘り起こし中です。
3/14(月) いよいよ取り壊し工事が始まりました。解体工事なんて2〜3日でバンバンやってしまうものだと思ったら、どうも積水さんの解体工事は、ゆっくり2週間は工期を取っています。早く終わらせてしまう事より、音や埃を最小限にする事を優先するそうです。
積水さんは解体工事だけでも工事看板をちゃんと出されていました。
解体工事はものすごく埃が出るので、まず丸太組みで敷地全部を囲ってしまいます。
丸太足場の囲いに白いシートが取り付けられます。
家の前の関電さんの電線も重機の投入に備えて、完全養生済みです。ここまでやるか。。。
残りの作業は明日回しです。
3/15(火) 引き続き解体工事が続きます。夕方しか写真が撮れないので少し暗くてスミマセン。
今日はサッシ関係が全て外されて撤去されていました。一気に潰されるのかと思ったのですが意外とゆっくりです。
ちょっと写真が悪いですが、屋根をぶち抜いて、仮囲い用の丸太が差し込まれています。しっかり囲えることが出来たら、周辺への埃の飛散が少しは抑えられそうです。こんな事までしている解体現場はあんまり見たことないです。
敷地全部をしっかり囲うのに2日がかりです。
危険予知活動表K・Yはキケン・ヨチの略のようです。
3/16(水) 解体工事はゆっくりゆっくり進みます。解体は埃が出るので、本当は雨の日が有り難いです。あんまり埃が立ちませんからね・・・。雨待ちでゆっくりしたはるのやろうか・・・。前回の実家の建築日記では解体工事はフォロー出来ていませんでしたので、少し詳しく載せておきます。
建設業の許可証も追加表示されました。
一番道路側の和室から屋根が無くなりました。重機を搬入するための進入路を
開けなければならないので、それまで、表の間の解体は手壊しで進められます。
玄関の屋根部分の瓦が、どんどん降ろされて行きます。
中庭も仮囲い完了。囲いの内側では、ぼちぼちと、慎重に解体作業が続きます。
隣と密接しているため、普通なら仮囲い用の丸太が組めない所は、
リビングの天井を抜いてまでして、丸太足場を建てて行きます。
囲ってしまえば、少しは隣家への埃もかなりマシになります。
3/17(木) ようやくの雨。雨の時は埃が立ちにくいので作業が進みます。
4日目にして、やっと重機投入。これで一気に仕事が進みます。
鉄くずは鉄で集められ、材質別にリサイクルに回されます。
表の部屋の屋根と床は完全に無くなっているのですが、外壁だけは残されています。
3/19(土) 怒濤のような引越から1週間。古い家は8割方が解体され、残るは離れだけとなっています。どんどん形が無くなって行く家を見ていると、少しだけ郷愁にかられます。もう後戻りは出来ないんだなぁ・・・と、改めて再認識させられます。。。
さて、昨日は積水ハウスの営業くんが最終発注のための念押しにお見えになりました。最終や最終やと言っても、まだまだいろいろ出て来るのが家づくり。昨日も3階トイレの扉の開き方向を逆にしたり、エアコンの室外機2台を表から見える可能性があるのと、メンテナンス性の悪さから4階屋上から3階のルーフバルコニーに変更したり、屋外灯の位置を汚れが目立たない方に変えたり、一番大きいのはロジアという中庭の梁を1本追加したりしました。
このロジアというのは、一番最初から計画していたのですが、予算の関係でカットしたものです。ただ、お隣りからリビングダイニングが丸見えになるのではないかという懸念から、もし丸見えになったら外壁に格子状のスクリーンパネルを追加出来ますかと聞きました。そのためには、今発注段階でそのパネルを2階部分に取り付けるための足がかりになる梁を入れておかなければならないとのことでした。
この追加費用が20万円強。実際にスクリーンパネルを追加するとさらに25万円ほど。ただ、今この梁を入れておかないと、後からロジアの追加は出来ないとのことです。さて困った・・・。ひょっとしたら見えないかも知れないし、見えるかも知れない。これはギャンブル的な要素があるのですが、もし失敗すれば、四六時中カーテンやブラインドを閉めきっておかねばならない大きな窓が最低2つは出来てしまう大問題です。ここは、保険だと思って、入れておくしかないか。。。梁とは言っても重量鉄骨のH鋼だけではない両サイドには厚さ25ミリもあるセラミック外壁がちゃんと付くし、ガルバリウム鋼板の笠木や軒天もちゃんと付きます。350ミリ幅で高さが600ミリもある堂々たる横向けの柱みたいなものです。
無駄になるかもしれないけど、デザイン的にも優れていて、空間の区切りとしての要素もあるから、なかなかカッコの良いものではあります。20万円もするただの飾りになるかも知れませんが、いたしかたありません。。。まちなかで、プライバシーをしっかり守れる空間を創るには、ホント、コストがかかるものです。。。
最後に残った問題が、電話、電気、アンテナ共聴の入線問題。せっかくきれいな建物を頑張って作っても、家というものは結構いろいろなアタッチメントが付いてしまいます。一番台無しなのは樋。表から見える一番の顔にバツッと縦に無粋な電気やアンテナ線や、電話の線を止める大きな受け金具がドーンと、入ってしまったら、それまでの苦労が一度に諦めに変わってしまいます。100年の恋も冷めるというのはこの事です。
他に、換気扇やダクトのベントキャップや電気のメーター、門灯などへのコネクター、防水コンセントや屋外スイッチ、人感センサーや屋外灯など、意図していない所に無造作に、ある日突然ポコッと付いたり、大きな穴が開けられたりしてしまうから、あ〜あっと諦めるしかない場合が多いです。立面図にはこんな細かいモノは描かない場合が多いですしね。。。幸い、私は家づくりが2度目ですから、有る程度はこれが予想できます。だから設計の方にも口を酸っぱくして、多分嫌がられるほど、リクエストしました。外から見える目立った所にベントキャップや樋を一切禁止。どうしてもベントキャップが来る所は、軒天に回してもらいました。これで、外壁に穴を開けなければならない所は、最小限に出来たと思います。ダクトも、わざわざ遠回りになるけど裏までダクトを回してもらいました。白い外壁に何かアタッチメントが付くと必ず雨だれが出来て、どす黒くなります。だから、それを最小限に抑えるために茶色い方の外壁部分に持っていったり、目立たないところに移動したりしました。
ところが、どうしようもないのが電気などの入線関係です。電柱の電気線の高さはだいたい地上5〜6メートル。ここから何らかの方法で家に電気を引き込まなければなりません。この電線類を受ける金具が、どうにも不細工で大きく目立ってしまうのです。もうちょっとさりげなく出来ないものですかねぇ・・・。普通の家なら2階の上あたりにこの金具を取り付けて入れるのですけど、これを嫌がると引き込み柱というものを別途立てて、そこに引き込み、そこから地中配管で家に入れなければなりません。この方法が良いのですが、費用がバカ高いのと、地中に入れた配管のためメンテナス性が悪いという問題があります。諦めて潔く正面の外壁に穴を開けるか、それとも他の妙案を考えるか、思案のしどころです・・・。
がれきの山と未だ伐採されていないシュロの樹
お隣とひっついている外壁が倒れるので表の壁と床の間部分が残されています。
3/20(日) 解体工事は8割方終了というところです。良い天気になったので早朝に現場をのぞきに行きました。
醒ヶ井通に面した部分もキレイに取り除かれました。
ウチの家のあった屋根の形そのままにクッキリと跡が残っています。京都のまちなかでは家と家がピッタリと密接していますので、家を潰せばどこもこんな感じになります。家屋を取り除いた跡は、雨水がお隣に入り込まないようにブルーシートできっちり養生されています。
お隣との間の腐った木塀も取り除かれました。
こちらの家を潰すとお隣の木塀が顔を出しました。
解体工事用の仮囲いは丸太足場で組まれています。この方が、解体作業が進むにつれて、フレキシブルに対応出来るからでしょうね。あちらこちらに、見覚えのあるトイレの手洗いや扉なんかが転がっています。
表半分はすっかり家が無くなり、残るは、離れだけです。母屋の梁もこの家を100年以上支え続けてくれたのでしょう。さすがに昔の建築物ですから、かなり太い梁です。。。
3/22(火) ほんと都合良く、埃の立つ解体の日に、雨が良く降ってくれます。これはラッキーですね。
離れの納屋の壁だけが残っています。
3/23(水) ついに建物が全く消失しました。ご近所さん、ご迷惑をおかけしました。
100年以上前の我が家はこの日、跡形も無くなりました。
残った廃材がトラックに積み込まれました。
3/24(木)現場で解体残りの立ち会いがありました。お隣の壁が倒れないように境界付近は慎重に地中の基礎を撤去します。場合によっては、そのまま残さなければならないところも・・・。撤去が出来ないと家が入らない可能性もあるから、大事になります。これ以上の大変更はもう無理です。。。
今まで建物で隠れていたので判りませんでしたが、北東角と南東角に境界の杭が出てきました。これがあると、基準点になりますので、大変縄張りがしやすくなります。厳密にこの杭を見ると、やや境界が不明確な場所も見つかってしまいました。困った困った・・・。
うちの木塀を撤去したため、イケイケになったしまった部分にはとりあえずバリケードを設置してあります。
うちの基礎をハツろうとしたら、お隣の基礎が無いのが判明。ここはどうしても基礎を撤去しないと、車の駐車スペースが不足してしまうため、慎重にハツってもらうことになりました。
南隣りの土塀が現れると、土壁が落ちて酷い状態なのが判明。ここも波板で補修しなければなりません。
一番奥まった敷地の突き当たりには何故かヤツデが1本。我が家の庭にあったヤツデがこんなところにまで種を運んだんでしょうね。。。根を張ると大変なので、早々に処分してもらうように、お願いしました。
ここも補修が必要な場所。養生代だけで車が買えるほどかかってしまいそうです。。。
何故かお風呂場だけ取り壊されていません。ハツリ作業が必要な為かも知れません。
このガラクタの下には深さ6メートルもの古井戸が見つかりました。専門家によると、竹を空気抜き用に入れて、他を砕石を入れて固めるそうです。そこいらの瓦の破片や、残土や何やらを入れておいたらええやんと、素人考えで言いましたが、ここは、ガレージになる予定なので、ええかげんな埋め戻しをすると、後で地面が沈下する危険性があるそうです。6万円の追加は痛いけど、ここでやっておかないと後々泣くことになりそうなので、お願いしました。工事ではこんなことはつきものですね。。。
敷地の裏部分だけは、きれいに整地されました
3/25(土) たくさんあった残材やガラクタはキレイに撤去され、現場は整地作業にかかられます。
解体した現場から、深さ6メートルの古井戸が出て来ました。
隣家のブロックに接続してしまっているうちのブロックは慎重にハツリ作業で取り除かれます。これは、なかなか根気の要る作業です。
ハツれない基礎は結局残ってしまいました。この基礎は地中に埋まってしまうので、別に問題はありません。
古井戸は空気抜きのための竹を刺して砕石を流し込んで固めて処理されました。
道路付近には工事用車両が入ってきてもあんまり土が掘られないようにバラスが敷き詰められました。
既存の水道メーターや排水は付け替え工事待ちです。
敷地南西角付近
タイルの壁は勿体ないのでそのまま使います。
敷地南東角には、継続して使う灯籠や手水鉢、敷石などが固められました。
裏庭になる部分は少し高くなっています。
木塀で隠れていた北東部の境界杭も出てきました。
マンションと裏のお家の間には隙間があり、油小路通まで見渡せます。
整地は完了し、来週は隣家の壁の補修や地縄張り、地鎮祭と続きます。